私たちの体は、首・背中・腰・骨盤まで、一本の「柱」のように神経と筋肉でつながっています。
そのなかでも、腰まわりには脊柱起立筋群(棘筋・最長筋・腸肋筋など)や腰方形筋が集まっており、
ここがこわばると、坐骨神経まわりや背中・肩・首まで負担が広がりやすくなります。
腰まわりの筋肉と全身のつながり
腰方形筋の緊張がゆるんでくると、坐骨神経のまわりの圧迫感が軽くなり、
そこから背中の筋肉・肩甲骨まわり・首の筋肉へと、少しずつ力が抜けていきます。
- 腰の筋肉が緊張しっぱなし
- 背中が反りすぎている、あるいは真っすぐすぎる
- 肩甲骨まわりがガチガチで、首がいつも重い
- こうした状態が重なると、腰痛・肩こり・首のこりが「セット」で起こりやすくなります。
整体やカイロプラクティックでは、こうした歪みや緊張の「元」を探し、
できるだけ体に負担をかけずに整えていくことを目的としています。
(診断や治療行為は医療機関の役割であり、あくまで補助的なケアになります)
私自身の腰のレントゲンから分かったこと
記事の途中に、私自身の腰椎レントゲン写真を A・B 2枚載せています。
- A:2016年、腰痛を再発したあとに撮影したもの(やや反り腰ぎみ)
- B:2010年、すべり症と説明を受けた当時に撮影したもの(平背ぎみ)
同じ自分の腰でも、
時期や姿勢のクセによって「カーブの付き方」がずいぶん違うことが分かりました。

Aは少し歪んで見えます。Bは比較的まっすぐです。😅
Aは2016年に腰痛を発症して1週間後のレントゲンで、いわゆる反り腰の状態。Bは2010年、腰痛発症直後に撮影されたもので、整形外科では「すべり症」と診断されました。
その後、Aの画像は発症から5年経過したあとに再発した時のものです。今見返してみると、反り腰ぎみの骨盤ですね。
この5年間のあいだにカイロプラクティックでケアを続けていたことで、腰に生理的なカーブ(湾曲)ができており、私の場合は大事には至らず、施術とセルフケアをあわせて行うことで、日常生活に支障のない程度まで症状を落ち着かせることができました。
画像では平たい腰の部分に狭くなっている部位があり、黒く写っているところが気になる箇所だと感じています。
Bは「平背」と言って、真っ直ぐに立っている時間が多かったため、椎間板の軟骨(ゼラチンのような滑膜液)が一方向に飛び出し、神経根に触れて痛みが出ていたようです。その周囲の神経に負担がかかっていた様子でした。
これらの診断や画像の読み取りは、かかりつけの整形外科の先生に行っていただきました。
カイロプラクターであっても医師ではありませんので、病名の診断はできません。
あくまで「姿勢や動きのクセ」「筋肉や関節の状態」から、日常生活でのケアのヒントを探る役割になります。

腰に適度なカーブ(生理的湾曲)があると、椎間板は負荷がかかったときに一定方向へ逃げようとします。これがクッションの役割を果たし、ある程度の負担に耐えられるようにできています。
一方で、生活習慣や加齢などにより滑膜液が減ったり硬くなったりすると、姿勢の歪みが目立ちやすくなります。
ただし、レントゲン写真だけではそうした「動きのクセ」までは分かりづらい部分もあり、実際の動きや筋肉の緊張状態を合わせてみていくことが大切だと感じています。
この頃の私は、まだサプリメントなどを積極的には取り入れていませんでした。
「3年後にもう一度撮影してみたらどう変化しているだろう?」という興味もあり、2018年の秋に再び健康診断を兼ねて撮影してもらうことにしました。
ミネラルと筋肉・関節のコンディション
どのように骨が変化しているのか──。私自身は、カルシウムやコンドロイチンなどのサポートをしながら、腰・背中・首に生理的なカーブを保つことが、調子の良さにつながりやすいと感じています。
ダイエットや体づくり、病気の「予防そのもの」を約束するものではありませんが、少なくとも私の経験上、姿勢と歪みを見直すことが、体調管理の大事なポイントの一つだと実感しています。
- 腰や首・肩の不調には、姿勢や筋肉の使い方だけでなく、日頃の食生活・ミネラルバランスも関係しているといわれます。
- カルシウムやマグネシウムなどのミネラル
- ビタミンDやタンパク質 など
これらは、骨や軟骨を守ったり、筋肉のスムーズな収縮・弛緩を支えたりする素材です。
不足が続くと、関節まわりのこわばりを感じやすくなることもあります。
私自身も、過去にサプリメントや食事の見直しを組み合わせて、腰痛予防に取り組んできました。
ただし、サプリメントはあくまで不足を補う「補助役」であり、
1、バランスのよい食事
2、無理のない運動
3、質のよい睡眠
こうした基本の生活習慣が土台になり、そのうえで不足しがちな分をサプリメントで補う、という考え方は変わりません。
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朝の「ギクッ」を防ぐために
ギックリ腰やヘルニア症状が、朝の洗面時や靴下を履くときなど、
「かがんだ瞬間」に起こることはよく知られています。
寝ているあいだに筋肉や関節まわりが冷えて固くなっていると、
起きてすぐの前屈動作で腰に負担が集中しやすくなります。
ストレッチと整体の役割
腰痛・肩こり・首のこりは、どれか一つが原因というより、
- 姿勢のクセ
- 仕事や家事での同じ動作の繰り返し
- 運動不足やストレス
- ミネラル・栄養バランスの乱れ
などが積み重なって起こることが多い不調です。
「どこが悪いか」だけを探すのではなく、
体全体のバランスや生活習慣を見直していくことが、結果的には近道になります。
- 今の体の状態を客観的に知りたい
- 病院では「様子を見ましょう」と言われたけれど、何かケアしたい
- ストレッチのやり方が合っているか見てほしい
という方は、一度ご相談ください。
お話を伺いながら、できる範囲でのセルフケアも一緒に考えていきます。
※強い痛みやしびれ、発熱を伴う症状がある場合は、
まずは医療機関での受診をおすすめいたします。
その後の私自身の経過ですが──
2019年の春、再び腰痛症を発症しました。このときはダブルワークで体への負担が大きく、町内会のバレーボールをしたあとに痛みが強く出てしまいました。3年ぶりの再発です。
もともと腰椎すべり症があったため、この時も整形外科でMRIを撮影し、医師の診断のもとで経過を見守りました。必要に応じてお薬も処方していただいています。

当時64kgあった体重を、少しずつ62〜61kgまで落とし、体脂肪や内臓脂肪のコントロールも意識して生活を見直しました。
途中で63kg台に入った頃には、日常生活で困るような腰の痛みはほとんど感じなくなっていました。
62kg台をキープできるようになってからの2021年は、この1年間、強い腰痛に悩まされることなく過ごすことができました。
今後も数年ごとに画像検査を受けながら、「今の生活スタイルが骨や関節にとってどうなのか?」を確認していくつもりです。

ここでご紹介したのは、あくまで私自身の腰痛ケアの一例です。すべての方に同じ結果をお約束するものではありませんが、姿勢・生活習慣・運動・体重管理など、できるところから少しずつ見直していくことで、腰の負担を軽くしていくヒントになれば嬉しいです。







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